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2歳になる子供が口にするんです。
「『おれさのでんきやで』みたーい！！！」
うん。
まったくわからん。
発現
半年前くらい前だろうか。
ある日曜日の昼過ぎ。
子供「ねえねえ！おとうさん！！『おれさのでんきやで』みたーい！！！」
全然、意味がわからなかった。
でも、"みたい"(見たい)というワードから察するに何かしら映像娯楽である、というところまでは理解できた。
私「『おれさのでんきやで』ってなーに？YouTube？」
このところ、子供はお子さま向けのおもちゃ商品をレビューがてら、おままごとしてみせる「70cleam」などにハマっていた。
メルちゃんママの1日 お買い物 お料理編 / Mell-chan Doll Grocery Shopping and Cooking - YouTube
おそらく。私がいない間、妻が見せてやった動画の中に『おれさのでんきやで』、またはそれに近しい響きの語句が出現するものがあったのだろうと推察した。
子供「ちがう！！！！『おれさのでんきやで』っていっているんだよ？！？！？！」
外した。
うーん、何だろう。マジに思い当たるものがない。
あまりにもわからず、途方にくれて、適当に流そうとしたらギャンギャン泣きはじめる始末。
すまんすまん。でも、本当に父さんは『おれさのでんきやで』を知らないんだ。
やんやしたあと、晩飯を食うころ、ちびまる子ちゃんが終わり、サザエさんに差し掛かる時分には、
子供「ねえねえ！『じゃんけん』はー？！？！？！」
などと、ニコニコしながらサザエさんのエンディングを待ちわびていた。
接近
またしばらく。
またとある日曜日。
公園で夕暮れ近くまで遊んで帰宅すると、
子供「ねえねえ！！！『おれさのでんきやで』みたーーーい！！！！！」
うわ。
出た。
再び、わけのわからぬことでギャンギャン泣かれるのだろうと憂鬱になっていると、つけっぱなしのテレビからちびまる子ちゃんが流れはじめた。
子供「あーーー！おとうさん！！おとうさん！！！『おれさのでんきやで』だよー！！！！」
うん？ これなの？
わかったけどわからーん！
私「まるちゃんが『おれさのでんきやで』なの？」
子供「そ！これ『おれさのでんきやで』っていうんだよー！」
ちびまる子ちゃん = おれさのでんきやで
一体なにで紐づいているんだ。
ひとつ解決したが、またひとつ謎を生み落として日曜日が去っていった。
遭遇
週末。
電動シェーバーが惨憺たる状態であった私は新たな電動シェーバーを求め、子供を連れてケーズデンキに訪れた。
自動のドアーが開くとかたわらにちびまる子ちゃんのポップ。
(あ。『おれさのでんきやで』が出迎えだ)
なんて、心の中につぶやくとそれを汲み取ったのか子供も
子供「『おれさのでんきやで』のおねえちゃん！！！」
などといっt
"でんきやで"？
ここはケーズデンキ。
"電気屋で"！！
そうだ！ ちびまる子ちゃんはケーズデンキのイメージキャラクターだった！
"電気屋"だったかー CMまでよく見てんなー
にしても、「電気屋で」の"で"って含みはなんだ。
"おれさの"もまだ理解に至っていない。
しかしながら、このワードの半分を攻略した。
実に気分のいい週末だった。
進化
またきたる日曜日。
またきたる夕暮れ時。
子供「『ごらんさんのでんきやで』みたーい！！！」
はいはい、『おれさのでんきやで』ね、はいh
『ごらんさんのでんきやで』？！！？？
"おれさの"がいつの間にか"ごらんさんの"に変わっている。
何度問いただしても『ごらんさんのでんきやで』らしい。
何が起きた？ 何が起きている？
到達
とにかく。
ちびまる子ちゃんの放送を待った。
すべてはこの放送の中に隠されているはずだ。
金爆「ぴーひゃらぴーひゃら」
子供「『ごらんさんのでんきやで』だねー！！！」
オープニングテーマ曲を耳をかっぽじって、目を見開いて注意するもヒントを見つけられない。
一体なんだ。
一体なんなのだ。
何でもいい。どんな欠片でもいい。樽美酒、私にヒントを与えたまえ......。
TARAKO「ご覧のスポンサーの提供で......」
子供「ほら！おねえちゃんが『ごらんさんのでんきやで』っていってるんだよー？」
あー！！！
ごらんさんの → ご覧のスポンサーの
でんきやで → 提供で
すべてのピースがはまって電流走る。
あー
すっきりしたー
子供も成長とともにリスニング能力が向上、およびボキャブラリーの増加によって引き出せる響きがより近似となったのだろう。
こんなところで子供の成長を実感するとは。
そして、最後に気がついた。
ちびまる子ちゃんのCMスポンサー一覧にケーズデンキはない。
おわり。
