COALTAR OF THE DEEPERS「RABBIT EP」レビュー みんな聴いて

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RABBIT EP

昨今では、劇中音楽やアニメ、アイドルへの楽曲提供でお馴染みのNARASAKI氏。

劇中音楽のWorkですと『楽園追放 -Expelled from Paradise-』が特に良かったです。

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『楽園追放 -Expelled from Paradise-』PV(ディーヴァ通信篇)

 

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『楽園追放』Film Making Vol.1

 

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『楽園追放』Film Making Vol.2 (Animators)

 

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『楽園追放』Film Making Vol.4 (CG Making)

 

両手を胸にあて、

「ナッキー、最高の音楽をあててくれて、ありがとう」

と心の中で何度も感謝しました。

 

で、しばらくは映像コンテンツの劇中音楽などで楽しませていただきましたが、じゃあ、バンドの楽曲に立ち返ったときに、今現在、どのような音楽を奏でるのか、気になって仕方ありませんでした。

今作「RABBIT EP」は、アニメ『廻るピングドラム』のEDテーマ曲、「DEAR FUTURE」より7年ぶりのCDリリースとなります。

待ちわびましたよ、NARASAKIセンセ......。

この日のために入念に耳かきしておきました。

初回、一周聴いた時点のライブな感覚にてレビューしていきたいと思います。

未聴の方は下の視聴を流していただき、一緒に聴いていきましょう。

 

 

#1. HALLUCINATION '18

うわあ!声が変わってない!!!

シンセベースとバスドラムの4つ打ちが印象的ですね。

曲事態はずいぶん以前に配信限定で発表していたので聴いていましたが、ギターとボーカルの音像がよりぼやかされて溶けるような感じになっています。

対比的に打ち込みパートがくっきり聴こえて、ノイジーなギターとのバランス感覚がCurve1に近いかな。

耳に優しいA Place To Bury Strangers2とも言える。

 

#2. SUMMER GAZER '92

NARASAKI楽曲ではお馴染みとなったギターストロークから始まるイントロ。

このストローク、「Yukari Telepath」の"Water Bird"で初めて聴いたときは衝撃的でした。ギタリストは思わず真似したくなると思います。

パーカッションが加わりボーカルの主旋律が乗っかると、ふわふわとしたコード進行で曲が展開され、同氏のテクノユニットSadespeg Recordでの曲を彷彿とさせる。

ホーンセクションが入ってくるあたりはメジャーデビュー作の「The Visitors From Deeepspace」を思い起こさせます。タイトルも"Summer Days"を思い出しますし。

曲全体の印象としてはシューゲイザーのジャズ風味仕立てといった感じ。

 

#3. DEAR FUTURE '18

ひとつ前にリリースされたシングルCDシングルのタイトル曲をリアレンジしたものとなります。

淡々とした16ビートのドラムの上で幾重にも重なるギターで構築される音像がおもしろい曲です。

#1、#2とは対照的にボーカルのリバーブ処理が薄いのが印象的。

#2とイントロのギターストロークが被るので「この曲の並びでいいの?」というのは正直な感想。

 

#4. LANGSAM BLUT '13

Paradise Kissのサントラに収録されていた楽曲のリアレンジ作品です。

まさかこの曲をDEEPERSの曲として仕上げ直すとは思ってなかったので不意討ちでした。

バンドの楽曲としてもアリですね。

当時、劇中音楽として提供したときに意識してたのか気になります。

曲を構成する要素としてはシューゲイザーなのに、かなりのパワー感がある不思議なバランスの曲ですね。

そういう点で見るとアルバム「NO THANK YOU」に混ざっていても違和感がない。

 

総評

さて、聴き終わりましたので我慢していたMVも観ますか。

youtu.be 埋め込み再生禁止の設定がされているみたいです。

あとからMV観るのも面白いですね。

淡い夏の思い出といったフィルターの感じや、ちょっと汚い海の美化し切れないリアルな心象風景が、観ていて「そうそう、これこれ、こんな感じ」。

海辺に出るのにJeepに乗っちゃう、ちょっと一般人の感覚とはズレてるところもおもしろいと思います。

 

スラッシュメタルやハードコアの要素は今作では見られません。全体とおしてシューゲイザーを意識させるノイジーなギター、浮遊感のあるコード進行とボーカルの主旋律、淡々とリズムを刻むドラムで構成されています。#4だけドラムが結構バカスカ鳴ってますが。

COALTAR OF THE DEEPERSを聴いてきた人向け気味なレビューになってしまい申し訳なかったのですが、同バンドをふくめてシューゲイザーを通ってこなかった方にはかえって新しく感じる楽曲だったのではないでしょうか。

リリースのその時々でジャンルの垣根を越えてイメージチェンジを繰り返してきたバンド(プロジェクト)ですが、以前のアルバム「Yukari Telepath」は近未来を予感させるシンセの打ち込みをふんだんに盛り込んだ楽曲が印象的だったのが、一転してどこかノスタルジックなシューゲイザーサウンドに立ち返っている今作。

これがNARASAKI氏の意識する今のCOALTAR OF THE DEEPERS像なんでしょうね。

過去曲のリアレンジが占めていることもあり、4曲じゃ全然足りません。もっと聴きたいですね。

 

このEPの中では曲事態を初めて聴いたというポイントも含めて#2の"Summer Gazer '92"が一番好きかな。

なんかアレンジも一番手がかかってる感があるし。

 

タイトルに含まれる年式はなんだろう。

作曲、もしくはリアレンジした年?だとしたら92年は昔過ぎるし、うーん?

 

ちなみにNARASAKI氏はCD発売日に次のようなツイートをしていました。

DEEPERSにおいて、今の曲の構築の仕方では時間がかかってアルバムは厳しいとしつつも、新しい構想があり、それらは具現化したいとのことです。

5年でも10年でも待ちますのでなにとぞ。NARASAKI先生、なにとぞよろしくお願いいたします。

とりあえずは、みんなでCOALTAR OF THE DEEPERS「RABBIT EP」を擦りきれるまで聴きましょう!!!

 

こちらの記事もどうぞ。

www.kwsk.work

 


  1. シンセや打ち込みドラムを大胆に取り入れたシューゲイザーサウンドが特徴のロックバンド。

  2. ギターエフェクターメーカーの人がフロントマンのアメリカのバンド。ノイズにまみれたロックサウンドが耳に悪くて最高。

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