鳥もも肉も満足に切れない包丁での料理を強いられて数年。
ついに我慢の限界を迎え、私の怒りのマグマが噴出しブランド包丁【Zwilling】を衝動的にポチポチ。
箱から出した時点でよく切れるし、すんごい軽くて手に馴染むので料理をする楽しさが戻ってきました。
そんなわけで、本稿は「包丁は良いものを買え!一生モノと思えば高くない!」と煽るとともに自分自身のお財布の痛みを納得させるための記事になります。
切れない包丁で人はイライラする
以前使っていたのは、結婚式の引き出物でいただいたカタログギフトで、とりあえず生活の中で使えるものをということでチョイスした三徳包丁とペティナイフがペアになったものです。
肉を断ち切るのに何度も前後しなければならず、料理をするたびにイライラ。
トマトはつぶれ、玉ねぎを切れば目に染みる。
やってらんねー
穴が空いていて、食材が引っ付くのを防ぐためのよく分からないざらざらの加工が施されていますが、切った食材はピタッと付いてきます。
しかもこのザラザラのところは汚れが落ちにくい。
研ぎは砥石ではなくシャープナー(包丁を差し込んでギコギコして一時的に切れ味を復活させるアレ)を使っておりまして。
シャープナーで切れ味を復活させてもすぐに切れなくなっちゃうんですよね。
まあ、そもそもシャープナーが包丁に優しくなく、刃こぼれの原因になったりするようです。
で、さらには刃物の聖地、岐阜県関市の職人さんが「穴が空いてるような安物の包丁は使い捨てみたいもんで環境に優しくない。良い包丁をちゃんと手入れして長く使え。」という旨のメッセージを口にする動画を見て、良い包丁を買ってちゃんと手入れしようと思った次第でございます。
イケてる包丁 Zwilling ツインフィン
包丁の新調を思い立ってすぐに買ったのがこちら。
Zwilling(ツヴィリング)のツインフィンを牛刀とペティナイフ。
Zwillingは、MOCO'Sキッチンでお馴染みの速水もこみち氏が愛用する包丁のブランド、J.A Henckels(ヘンケルス)と姉妹ブランドで、J.A Henckelsよりも高級なシリーズを揃えているブランドです。
三徳包丁でなく牛刀にした理由は特になく、なんとなく格好いいと思ったから。
刃渡りは20cmでそれなりのサイズなので手に馴染まない方もいるかも知れません。
現に妻はでかくて扱えないという事で、すべての料理をペティナイフで済ませています。
言い換えれば、このペティナイフで家庭の料理はすべてまかなえると言うことなのでペティナイフだけでもおそらく十分。
プロのシェフでもペティナイフの手軽さから、大きな食材を処理する以外はほとんどペティナイフ一本で調理してしまう方もいらっしゃるみたいです。
手に馴染むデザイン
Zwillingのツインフィンは柄の部分が独特の形状になっていてこれがとても手に馴染みます。
正直、私自身はmisonoの440シリーズが欲しかったのですが、妻はグローバルのものが欲しいと。
で、グローバルの見た目があまり好きではなかったので柄の部分までステンレスのこいつなら良いだろうということでZwillingの包丁にしましたが、良い方に転びました。
牛刀もペティナイフも軽く握ると手にピタッとフィットします。
魚のエラみたいになっているところに丁度親指が落ち着きます。
両刃包丁で左右対称のデザインなので左利きの方であっても、同じ握り心地を味わえるはずです。
トマトの薄切りが余裕でできる
私自身はあまり器用な人間ではないのですが。
こちらの写真のように、試し切りの際に透けるくらいのトマトの薄切りが余裕でできました。
魚の三枚おろしに挑戦したくなる
良く切れる包丁を手にすると今までやっていなかったことにも挑戦したくなるのがヒトのSa・Ga。
魚の三枚おろしなんて10年近く前にスーパーで買ったアジで挑戦して以来ですが、猛烈におろしたくなったのでイナダを仕入れてきました。
ちなみに10年前のアジはまともにおろせずボロッボロになったのでなめろうにした苦い思い出です。
定点カメラを設置して動画撮影したので、そこから静止画に抜き出してイナダの三枚おろしの様子をお伝えします。
まあまあなサイズのイナダです。これで680円(税別)。
初めてのサイズ感に戸惑ったものの無事に三枚おろしにして、刺身用に皮引き。
鋭い切れ味のおかげでなんなく作業できています。
腹骨をすき終った切り身用の上身。
刺身。
さすがにこれは練習が必要だと感じました。
煮付け用のカマと塩焼き用の切り身。
前述の通り、どちらかと言えば不器用な部類の私ですが、切れる包丁のおかげで躊躇なく作業が遂行できて、無事にイナダをおろせました。
刺身にするのと盛り付けは私のセンスと経験が至らなかった結果なので、包丁の実力としては十二分でしょう。
おわりに
今回、思い切ってそれなりの値段の包丁を買ってみましたが、これまで抱えていた"切れない"というストレスから解放されたうえに、新たな料理に挑戦するモチベーションを得られたので結果的に良かったと感じました。
なにより、包丁や普段使う筆記用具、キーボード、マウスなど頻繁に手に触れるものは、特に細かなストレスを感じやすい道具ですので、ケチらず自分の手に馴染むものを使うのが一番です。
それと、この記事のネタのためにイナダをおろしましたが、すっかり魚をおろすのにハマってしまい、最近は気軽に買えるアジを買ってきてはおろし、フライにしたりなめろうにしたりして美味しくいただいています。
そのうち、出刃包丁買ったりしたら、魚料理に関して別の記事にまとめたいと思います。
みなさんも長く付き合えるお気に入りの1本を見つけてみてください。